Stern

愛する人よ。
恋人よ。

貴方は私の星ですか?

天体の如く輝く星。
それを追いかける私。

私は、貴方に追いつくことが出来るのだろうか。

私にも貴方にも、目印なんて一つもない。
だけれど、貴方を探すことは出来るのだろうか。

 

「なんですか、その歌は」
「あ、ジェイド」

珍しいですね、貴方が歌を歌うなんて。
そうジェイドがいうと、 は膨れる。

「私が歌ってると何か不都合でも?」
「いえ、全くありません。綺麗な歌声ですよ」
「話を変えようとするな質問した人」
「あぁ、そうでしたねぇ」

へらへらしているジェイドを横目に、 は言う。

「この前読んだ本に載ってた詩。それに適当に音つけただけよ」

不貞腐れながら はそっぽを向く。

「なるほど…貴方には音楽の才能がある、ということですね」
「まぁ、仮にも音律士だから?」
「疑問形ですか」

呆れるジェイド。
それに笑う

「で、本題は何よ?」

そう問われて、ジェイドは言う。

「暇だったので を探しに」
「襲いに来ましたなんて冗談はなしねー」

ひらりひらりと手を動かしながら は言う。
するとジェイドはそれもいいですねぇとにこやかに笑う。

「…怖い」
「言い出したのは貴方でしょう?」
「この前ジェイドが言ったからそれは勘弁してくれの意味で言ったんですけど…」
「嫌ですよ」
「鬼畜。」
「どうぞどうぞ貶して下さい。倍以上にお仕置きが待ってますから?」
「―――!!!」

は身の危険を感じて後ず去った。

「冗談ですよ。貴方がそんな歌を歌っているから―――」
「いるから?」
「つい、言いたくなるんです」
「何を」
「愛しています」
「…!」

かぁっとトマトのように赤くなる を見て、それから の頬に口付ける。

「貴方は、私の星ですから」

大丈夫。
貴方は私に追いついている。
私は貴方に追いついている。

互いに同じ場所に居る。

 

愛する人よ。
恋人よ。

貴方は今、私の傍に居ます。

2006/04/26

ドイツ語 シュテルン。
意味は星、天体、スター、運勢、星印、愛する人、恋人。