twilight talk

 璃緒が学校に戻ってきて、数日経った。たくさんあった部活動からの勧誘も落ち着いて、急に慌ただしくなった学校生活がいつもの学校生活に戻った。
 でも、ちょっとだけ変わって、下級生の九十九くんたちとよく話をするようになった。
 お昼の今も、そう。

「この子も結構デュエル強いんですのよ、ね、
「ちょ、ちょっと璃緒ォ……、あんたや凌牙には敵わないわよ」
「何言ってますの、昔は凌牙と私と三人で競いあったではありませんか。ねえ凌牙!」

 屋上で集まってお昼を食べているのだけど、凌牙だけひとり離れたところでバケットを食べている。璃緒に呼ばれて「まあな」とため息を吐き出しながら返答する。

 前から凌牙は屋上でご飯を食べていたんだけど、ナンバーズクラブ……九十九くんたちのことなんだけど、彼らと屋上で一緒に食べるようになってからはちょっと、いい迷惑をしているみたいな感じ。
 でも、元々璃緒やわたしの面倒をみてくれていたから、面倒臭がっているようでしっかり面倒を見てくれちゃうのよね。そこが凌牙のいいところ。

 その日の帰り、璃緒はまた部活からの勧誘を受けていて、それが終わったら帰るって言うから凌牙と一緒に帰る事になった。途中まで九十九くんたちもいたけど、道が違うからってさっき別れた。

「ね、九十九くんのことどう思ってる? 弟ができたみたい?」
「……猪突猛進で世話のやける、な。タッグデュエルでのサポートは結構上手いぜ」
「へえ、そうなんだ……。それにしても、璃緒、体大丈夫かな……。長い間寝ていたのに早々にあんなにたくさん動いて」
「あいつは大丈夫だよ、今までだってそうだったろ? 怪我をしても治るのは早かったし、こっちが心配してるのにけろっとしてやがるし」
「そうだったね……。あっ、わたしが心配なのは璃緒だけじゃなくて凌牙もだよ!?」
「は、俺も?」
「短期間に3回も入院して! いくら成長期で治りが早いっていっても身体は大事なんだからね!? なんで神代家は入退院を繰り返すのかしら……そんなに体弱いわけじゃないのにさぁ……特に凌牙は無茶ばっかりするのが行けないんだと思うけど」
「わ、悪かったよ……。けど」
「凌牙が面倒見がいいのは嫌ってほど知ってる、だから九十九くんのこと放っておけないんだろうってわかる。でもね、でも……、わたしは、凌牙のこと心配なんだよ」
……」
「きっと、また無茶をするんだろうけど……ほどほどに、してね。凌牙が怪我した、入院したって聞くたび、すごく、すごく辛いの。苦しいの。今は昔の凌牙みたいに戻ってくれたけど、学校に行ってなかったときも、わたし、何も出来なくて……すごく悩んで」
「……悪い。あの時、お前のこと突っぱねちまったもんな……。迷惑も、心配もかけちまったんだな」

 くしゃ、と頭を撫でてくれる手に口元が緩む。目線を上にあげると、あっという間に身長は抜かれてしまった凌牙の視線と合った。

「極力、無茶しないようにするよ」
「……うん、そうして」
「璃緒にも、お前にも、心配かけないようにな」
「うん……。あっ、ねえ、今日夕飯三人で食べない? 璃緒も一緒になんて久しぶりでしょ?」
「ああ、いいなそれ、そうしよう」

 璃緒が目覚めて、凌牙が学校に戻ってきて、やっと揃ったんだもの。その間にそれぞれが経験したこと、のんびり話すのも……いいよね?

2013/01/05

個人的に神代さんちはお金持ちの家で両親がほとんどおうちにいない家なんだと思っている。(ご両親は研究者とかかもしれない)

そしてこの後、ミザエルのせいでまた入院することになる凌牙であった。