危なっかしいなぁ…
(ヒョ→ヒカで5のお題 2)

「ヒョウタさーん!!」

炭鉱に響く元気な声。その声に炭鉱で作業をする仲間や、僕は振り向く。
僕にとって逸れは当然の動作だし、無意識の行動なのだ。

そう僕が振り向いて、走ってくる彼女を見て、口元が緩んだのが判った。
だが、それは一瞬にして青く冷めた。

「ヒカリちゃん、足元!!」
「へ…、うわッ!?」

僕は気付いたと同時に走り出した。そこには何時もはない岩石の山があったから。
―――それに見事、彼女は躓いた、というわけだ。

腕に掛かる重さに安堵する。あぁよかった、彼女は大丈夫だ。

「ヒカリちゃん、大丈夫?」
「あ、はい…有難う御座います」

本当、危なっかしいなぁ。
不思議と、彼女を守りたくなってしまうのは僕だけでありたい。

2007/11/02